どうも、エンドルフィンズのクリエイテイブカタリストのランディフです!
エンドルフィンズが採用している組織運営モデルであるホラクラシーについて、「ホラクラシーの語源は何か?」という問いを立て、その語源と初期的且つ重要な注意点を説明したいと思います。
語源、語源からのそもそもの発想、ヒエラルキー型の組織運営モデルでの「ヒト」を組織化することとの違いを知ることで、ホラクラシー組織運営モデルの理解を深めていきましょう!
目次
問い:ホラクラシーの語源は何か?

結論として「ホラクラシー」とは、「ホラーキー」の構造と、ガバナンス方法を示す「-cracy」を組み合わせた造語です。HolacracyOne社を創業したブライアン・J・ロバートソン(Brian J. Robertson)が提唱した概念だと言われています。
その内容を、下記で説明していきます。
まず各単語の意味は以下の通りです。
- ホラーキー(holarchy):ホロン同士の結びつきによる構造
- -cracy:~による支配
哲学者のアーサー・ケストラー(Arthur Koestler)が1967年に発表した著作『機械の中の幽霊』(英題:『The Ghost in the Macine』)の中において、「ホロン」と「ホラーキー」という単語が定義されています。「ホロン」とは、「それ自体で全体としての性質を持つが、より大きな全体の部分になっているもの」として定義されています。(「ホラーキー」の定義は上記の通り。)
ホラクラシー組織運営モデルを理解するに当たって、初期的且つ重要な注意点として、ホラクラシー組織におけるホロンに当たるものは、人ではなくロールである、ということがあります。ホラクラシー組織において、仕事をロールとして全体で体系化することがガバナンスプロセスであり、人を組織することはホラクラシーの目的ではないです。ガバナンスを通して決定されるのはロールであり、ロールへの人の選出・アサインは別の事象となります。
例えば、ホラクラシー組織において、導入組織全体の目的と一致する目的を持つロールとしてCircle Leadというものがあります。これも、それは1つのロールに過ぎず、またそのロールに選出された人はCircle Leadというロールで定められた範囲のことで責任を負っており、別のロールが支配している領域に対して侵食することはできません。
これは、ロールとロールの間で領域が互いに侵食されないような体系的な設計がされているからです。そして、そのロールの目的を果たすために人が選出・アサインされるという関係性となっています。