皆さんこんにちは、エンドルフィンズ代表の田上です。
本日は、私がホームページリニューアルを担当したクライアントで、リニューアル後に成果が上がっている事例を紹介したいと思います。
コロナ禍の中で、ECサイトを立ち上げた方、これから立ち上げようと考えている方も多いと思います。
そうした状況下で、自社ホームページからECサイトへ効果的に人を流したい、またそのような効果が出るホームページにリニューアルしたいというのは当然の流れだと思います。
今日ご紹介するクライアント様も、自社ECを楽天やアマゾンといったプラットフォームに出店していましたが、自社ホームページとECサイトとバラバラに運用されており、効果が出ているのかどうかが分からない、といった状態でした。
この記事では、そのような状態からどのようにリニューアルを進めていき、結果どのような効果が出たのか紹介していきたいと思います。
目次
ホームページリニューアル後の成果
少し数字が小さくて見にくいのですが、こちらは実際のGoogleアナリティクスで計測しているデータになります。
特に赤枠で囲っている部分に注目していただきたいのですが、4月の上旬にリニューアルサイトが公開されまして、コンバージョン率の計測が開始されました。
それまでこちらのクライアントはGoogleアナリティクスを仕込んでいるものの、コンバージョンの計測設定を行なっていませんでした。リニューアルにあたって、コンバージョンを定義し計測を開始しました。
ここでのコンバージョンはほとんどが「ECサイトへ遷移するボタンを押す」ことです。
コンバージョン率の値は、業種・業態によってまちまちですが、大体平均が3%〜4%程度だと言われています。10%に近づくほど凄いと言われる感じです。
こちらのデータでわかる通り、リニューアル後に高い時は25%に達しており、低い時も大体10%前後をキープしています。
この様に、確りと戦略を持ってホームページのリニューアルを設計していけば、企業が目指すゴール、ここで言うところのECサイトへ人を流し、売上向上に繋げるホームページを構築することが可能です。
では、特にどの様なポイントに気をつけてリニューアルを行なっていったのか、解説していきたいと思います。
リニューアルの目的を一つに絞る
まずは、リニューアルの目的を一つに絞ることです。
この『絞る』と言うことが最も重要になります。
全てはECサイトへ人を流すために
こちらのクライアントでは、「ECサイトへ人を流すこと」にリニューアルの目的に絞りました。
多くのクライアントは、あれもしたい、これもしたい、こんな効果も期待するとリニューアル後のホームページに過度な期待を掛けます。
ですが、実際のホームページリニューアルは、リニューアル後に様々な数値が悪くなることが珍しくありません。その原因の一つとして、ゴールを多数設定し、ユーザーにとって分かりにくいデザインにしてしまうことが挙げられます。
ECサイトにも人を流したいし、お問い合わせをして欲しいし、このページも見て欲しい、かつ「おしゃれなデザイン」にしたいと様々な要望を詰め込んだ結果、よくわからないものになってしまうのです。
リニューアルの目的はシンプル過ぎるくらいに絞ることをおすすめしています。そこで成果を挙げることができたら、「次はこんな目的を追加しよう」と段階的にビルドアップしていくことがよりよい成果をあげる戦略になります。
CV(コンバージョン)とは
ここでいうリニューアルの目的は、CV(コンバージョン)とも呼ばれます。
コンバージョン( CV)とは、ホームページやWebサイトの『運営者が想定する成果が達成されること』を指します。上記の例でいえば、『ECサイトへのリンクボタンをクリックしてもらうこと』をコンバージョンとして設定する、といった具合です。
英語の「Conversion(転換)」に由来しており、『それまで投入したコストが成果に転換する』という意味でコンバージョンと呼ばれています。
コンバージョン( CV)はホームページやWebサイトの運営者が自由に定義できます。そのため、業種・業態によって内容は様々です。
例えば、ECサイトなら「商品の購入ボタンのクリック」を設定してもいいですし、採用サイトであれば「採用へ応募するボタンのクリック」でもOKです。その他にも「会社の説明資料のダウンロードボタンクリック」などをコンバージョンとして設定されている企業も見られます。
サイトに訪れる人の導線を設計する
この様に、「サイトリニューアルの目標を決める」それを具体的な「コンバージョン(CV)に落とし込む」の順番で戦略を練っていき、その目標へユーザーを到達させる為に最も適切な導線は何か?という観点でデザインを構築していきます。
この考え方の順序が非常に大切になります。
ただ単に「かっこいいサイトにしたい」というだけではリニューアル後によりよい成果は期待できません。確りとゴールから逆算してデザインを作り上げていきましょう。
ホームページをリニューアルする
ホームページのリニューアルにあたって注意すべき点はシンプルに以下の3つです。
CVに繋がる施策を入れる
こちらは、ゴールを確りと絞り、導線を意識しながらデザイン出来ていればそのまま実装するだけでOKです。
近年では、特にToC向けのビジネスを展開されている企業のサイトには7割程度のユーザーがスマホで流入してきていると言われています。よって、スマホ用のデザイン・導線も重視することを忘れないようにしましょう。
数値を測れる環境を整備する
冒頭のクライアントの例でも触れましたが、実施した施策が有効であったか、どの程度のユーザーがゴールまでたどり着いたのか、など正確な数値を計測できないことにはPDCAを回すことはできません。
リニューアルに伴って確りと自社の『現在地』を測れる環境を整えましょう。
コンバージョン(CV)に関する計測設定などは、その設定を施した時点からデータの集積を開始するので、設定のし忘れや設定が上手く反映されていなかった場合、その期間分のデータが失われてしまいます。
確りと数値を測れる環境を整備し、機会損失を防ぎましょう。
改善を加えやすい設計にする
最後に、ホームページのリニューアル直後に期待した効果が出た場合でも、出なかった場合でも、上記の様に確りとデータを計測できる環境を整えていれば、そのデータを元に改善のサイクルを回していくことで、より良いホームページに育てていくことが可能です。
その為にも、ホームページをリニューアルする段階で、改善をくわえやすい設計にすることが重要です。
せっかくお金をかけてホームページをリニューアルしても、リニューアルしたまま放置していたのでは、効果が出ていてもいずれその効果は薄まっていきます。
リニューアルがスタートラインという姿勢で、自社ホームページを強力なツールに育てていくスタンスが大切です。
ホームページへの集客、ECサイトの売上
ホームページのリニューアルだけではビジネスはうまくいかない
ここまで、自社ホームページのリニューアルにフォーカスをあてて解説してきましたが、実際のビジネス、特に売上を上げるという点においては、ホームページのリニューアルだけで大きな成果が出るケースは稀かと思います。
例えば、ホームページから効果的にECサイトに人を流せたとしても、ECサイトのデザインがイマイチであったり、ECサイトで売られている商品自体に魅力が無ければいくら人を集めたところで購入までには至りません。
この様に、自社のビジネスを俯瞰的に捉え、ホームページがどの機能を担うのかを正確に定義すること、そしてホームページ以外の要素も同時並行で改善していくことが実際のビジネスでは必要になってきます。
私のクライアントの中でも、ホームページのリニューアルを契機として売上を確りと伸ばしている企業は、ホームページの施策と同時に商品改良、ECサイトの効率化・KPIを設定するなど売上を伸ばすのに重要な要素を同時並行的に改善していっています。
成果報告!自社ホームページからECサイトへ人を流す方法とは?、まとめ
今回は、ホームページのリニューアルでの成果と、成果を上げる為に必要な考え方について解説していきました。
最後に触れた様に、ホームページのリニューアルだけで自社の売上を伸ばそうと思っても残念ながら限界があります。ホームページ以外の要素も俯瞰的に捉えて改善を進めていく必要があります。