皆さんこんにちは、Endorphinsのマーケティングロールのイトマンです!
基本知識の学習シリーズ【新米マーケターと一緒に学ぼう】の第3回では「アクセス解析」について、基本的用語の再確認と注意点について確認していきます。
今回は専門用語を先に説明していますので、最後のまとめは無しになりますのでお間違いなく!
まだ、第1回・第2回を読まれていない方はそちらもぜひ確認してくださいね。
目次
アクセス解析とは?
アクセス解析とは「HPにアクセスしてきた人の情報を収集・解析し、その情報を元に改善を行なっていく」ことを言います。
何を当たり前のことをと考えるかもしれませんが、意外と勘違いをしてしまう時があり、自分自身も最初は目的を忘れてしまうことがありました。
アクセス解析を行う目的はあくまで「改善を行う」ことであり、事前に決めているCV・KPI達成のために仮説を立てて「分析・解析」をすることです。
ただ、データを集め始めるとデータを集めることが目的となってしまい、漠然と数値の上げ下げのみに注視して一喜一憂してしまうことがあります。
特に学び始めたばかりでは用語の意味もよくわからないことがあり、数値の増減しかわからないこともあると思います。
そこで今回の記事では、アクセス解析でよく使われている用語の説明やその指標の着目ポイントを中心に説明していきます。
すでに用語の学習を終えている方は、その後の学習のためのおすすめ記事を最後に載せていますので、そちらでぜひ+αを学んでみてください!
アクセス解析の際によく使う用語
用語については第1回でまとめていますが、一部用語についてはさらに詳しく書いています。
第1回を読まれた方もぜひ復習をすると思ってもう一度確認してみてください。
PV
Page View(ページビュー)の略でWebページが表示された回数のことを指します。
1人の閲覧者が10ページを見る場合と5人の閲覧者が2ページを見る場合ではどちらもPV数が10となります。
そのため、PV数は「Webサイトがどのくらい利用されているか」を測ることはできますが、訪問数や実利用者数などはわかりませんので注意が必要です。
セッション
ユーザーがサイトを訪問した回数のことを指します。
1人のユーザーが1度の訪問で5ページを見た場合には、PV数5、セッション数1となります。
セッション数は、同じユーザーが一度Webサイトを離れて、再度訪問した場合にはカウントが増える指標です。
1人のユーザーが1度目の訪問で3ページ、2度目の訪問で2ページ見た場合には、PV数5、セッション数2となります。
また、PVとセッションのカウント方針の違いを利用し「PV/セッション」も有用な指標の一つとして利用されています。
「PV/セッション」は1回のセッション(訪問)でどのくらいのPV(画面表示)があったかを示すものになり、この数値が大きいほど1セッションでの閲覧ページ数が多くなることを意味しますが、ここで注意すべき点があります。
それは「PV/セッション」の数値が大きいことが必ずしも良いことに繋がっているとは限らないということです。
「PV/セッション」が大きいということは回遊(色々なページを見てくれていること)がうまくいっているように思いますが、もしかすると欲しい情報をすぐに見つけられないために色々なページを見ている可能性もあります。
ネットショップなど商品を見比べる前提のHPであれば問題ない場合もありますので、ご自身が運営しているHPの形式に合わせて指標の確認をすることが大切です。
また、後述する「直帰率」や「離脱率」、「平均ページセッション時間」などを組み合わせることでより改善すべきページが浮き彫りになってきます。
UU
ユニークユーザーの略で、実利用者数(重複を排除したユーザー数)を指します。
収集方法によっては「ユーザー数」や「新規ユーザー数」で表示される場合もあります。
重複を排除しているため、1人のユーザーが何度訪問をしてもカウントは増えません。
ただし、Cookieにて管理している解析ツールがほとんどのため、同一人物が別端末で訪問をした場合には重複してカウントとなります。
1人のユーザーが同一端末にて1度目の訪問で3ページ、2度目の訪問で2ページ見た場合には、PV数5、セッション数2、UU数1となります。
どのくらいの人が見てくれているかわかるため、認知・人気度合いを知る指標として利用することができます。
直帰率
訪問ユーザーが最初の1ページだけを見てサイトから離脱してしまう割合を指します。
直帰率が高いページがある場合には、そのページにてユーザーが欲しいと思っている情報が掲載されていない、もしくは探しにく状態となっている可能性が高くなっています。
そのページを改善することや最初に見てもらうべきページを変更することで全体のPV数が向上し、強いてはCV達成に繋がります。
もちろん、最初にたどり着いたページで欲しい情報が得られて離脱するユーザーもいます。
直帰率を確認する際にはページの立ち位置(TOPページや誘導用ページ、下層ページなのかなど)や流入経路(オーガニック検索なのかお気に入りなどダイレクトなのか)の割合も一緒に確認をすることで、より改善すべきページを把握することが可能となります。
離脱率
訪問ユーザーがそのページから他のページに移動をせずにWebサイトから離れてしまった割合を指します。
CVを達成すべきページで離脱率が高いのであれば、CV達成のためのハードルが高かったり、提供情報の価値が低くなっている可能性があります。
また、誘導用ページでの離脱率が高いのであれば、ユーザーが求めている情報が探しにくくなっている状態の可能性が高いと考えられます。
この指標も他の指標と組み合わせることでより分析しやすくなる指標ですので、ぜひ複合的に判断してみてください。
平均セッション時間(平均ページ滞在時間)
1セッション(1ページ)での平均滞在時間を現す指標のため、HPの特性に合わせた数字になっているかを見ることが大切です。
例えば、Endorphinsのウェブサイトのように記事を多く配信しているサイトであれば、ユーザーが記事を読む時間を考慮して滞在時間を見る必要があります。
それなりの分量の記事で滞在時間が短いのであれば、無駄な情報を多く載せていたり、読みにくい文章になっているためにユーザーの興味・関心を削いでしまっている可能性があります。
作成しているHPの特徴に合わせて、CV達成のために最適な滞在時間をぜひ検討してみてください。
デバイス利用率
訪問ユーザーの利用しているデバイスがPC・タブレット・スマートフォンのいずれであったかの割合を指します。
訪問ユーザーのアクセス時間帯とセットで見るとより効果的になります。
例えば、昼間にアクセスが多くPCからの利用が多い場合には企業からのアクセスが多く、夕方以降にスマートフォンからの割合が多いのであれば個人からのアクセスが多いと考えられます。
ターゲットにしている層からアクセスが多くあるのかを検討する際に活用してください。
アクセス分析を始める際の注意点
繰り返しとなってしまいますが、アクセス解析を行う目的はあくまで「改善を行う」ことにあります。
上記の用語を学ぶことでようやくレポートなどを見ることができるようになりますが、改善無き解析はただの時間の無駄となってしまいます。
ぜひ、時間の無駄にならないように意識しておきたい注意点をまとめていますので、確認して見てください!
①現状のデータから欠点の把握で終わらないようにする
データ分析を行うことで、現状のHPの利点や欠点を炙り出すことが可能です。
しかし、欠点がわかったところでどのように改善をすれば良いのかわからなければ意味がありません。
欠点だと思った根拠(どの指標を見て判断をしたのか)を再度確認し、その根拠を無くすためにはどのような修正を行えばいいのか考える必要があります。
もちろん、その根拠・施策が絶対に正しいとは限りませんが、それが正しいと100%判断できる人も絶対にいません。
誰もが『根拠の確認⇨仮説の作成⇨仮説に沿ったHP改修⇨データの収集⇨根拠の再確認』の流れ(PDCA)をすることで、より良いHPへとアップデートさせています。
②仮説による修正は1箇所につき1つまで
データ分析を始めると色々な欠点が見つかって、あれもこれもと改修をしたくなる場面があるかもしれません。
何年もHPを放置していたなどで大幅な改修が必要な場合であれば、HPを作成した当時よりも、よくするための施策が多く発見されているためかなりの箇所の修正が必要になるかもしれません。
この場合はHPをリニューアルするなど1から作り直してデータ分析を行うための下地を作ることが大切です。
しかし、すでにリニューアルをして下地を作り終えている企業が仮説をあれもこれもと、一度に反映することは好ましくありません。
例えば予算のこともあって効率的に改修したい(何度もHP修正を依頼したくない)と考え、Aの施策(本来であればうまくいく改修)とBの施策(うまくいかない改修)を同時に試したところ、結果が改善されず今回の施策は効果的ではなかったと判断してしまい、Aの施策の有効性を見逃してしまうことがあります。
これではかえって予算も時間も無駄にしてしまうことになってしまいますので、HPの改修については高速でPDCAを回す形で仮説の確認を行うことをお勧めします。
③見なくてもよいデータまで見ないようにする
何を当たり前なことをと思う方もいると思いますが、高速でPDCAを回して成果が出やすくなってしまうことによる弊害で、細かくデータを見ることができるためについつい他のデータまで気になってしまうことが往々にあります。
簡単にデータが取れるようになったために、売上にほとんど影響がないはずのデータ検証もしたくなってしまい、検証を行うことでその結果の報告を上司にする必要が生じて、余計な時間やコストが増えてしまいます。
仮説の検証期間が長くなってきた際には今一度、本当に必要な検証なのか立ち止まって考えることをお勧めします。
実際にデータの取得・分析する方法を学ぶ(おすすめ記事の紹介)
ここまででアクセス解析をする際に最初に知っておいて欲しい用語の説明と注意点について話をしてきました。
注意点まで学んだあとは実際にアクセス解析していくことになりますが、解析に必要なデータの取得方法はいくつかあります。
現状は「Googleアナリティクス(GA)」を使っている企業が多いため、GAの使い方を知らないマーケターはまずいません。
この記事で学んだことを元に、次にお勧めする2つの記事で「GAとは何か」・「GAの活用方法」をぜひ学んでください!
まとめ
今回はWebマーケティングに必須のアクセス解析に関して、学習を始めるために必要な情報をまとめました。
アクセス解析を行い、HPの改修を行うといったPDCAをどんどん回すことでより価値あるWebサイトとなっていきます。