企業はホームページにお金をかけるべきか?

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皆さんこんにちは、エンドルフィンズ代表の田上です。

今回は、企業はホームページにお金をかけるべきか?と言うテーマで記事を書いていきたいと思います。

今までホームページの新規構築・リニューアル案件など、多くのウェブに関わる仕事をさせて頂きました。

我々は『企業の将来に向けてWebマーケティングから制作まで伴走するパートナー』と言うモットーを掲げているため、ホームページを構築する際には必ずクライアントのゴール達成の為に役に立つホームページになる様に意識し取り組んでいます。

一方で、ホームページを構築・リニューアルしただけではゴール達成は困難であるという事実もまた存在します。

今日は、私が今まで携わってきた案件で、成果が出ている案件の共通項および成果が出ていない案件の共通項を洗い出し、今後ホームページを作りたい、リニューアルしたいと考えられている企業の方の参考になる様な情報をまとめていきたいと考えています。

最終的に、企業はホームページにお金をかけるべきか否かについて我々の見解をまとめたいと思います。

目次

ホームページのリニューアルに関する事実

Googleサーチコンソールの画面

ホームページの新設・リニューアルの依頼をしてくださる企業の方は皆、リニューアル後に様々な“改善効果”を期待されてます。ホームページからの問い合わせの数を増やしたい、それによって企業の売り上げを上げたいなど、明確なゴールを持っているケースが大半です。

一方で、こんなデータがあります。

『Webサイトをリニューアルした後、CV・CVRのいずれかが改善したサイトは3割。一方、改善しなかったサイトは7割』

出典は以下の株式会社Waculさんの研究レポートになります。
Webサイトはリニューアルによって改善するのか?WebサイトリニューアルとCV・CVR向上の相関関係についての調査

CV・CVRとは、コンバージョン、コンバージョンレートの略称で、ホームページ上に設定したゴール、例えばお問い合わせボタンをクリックされた数・率の事を指します。ホームページをリニューアルしたあとにゴールに繋がるコンバージョンの数や率が改善されるケースは全体のたった3割しかないということが研究の結果明らかにされています。

ホームページの新設・リニューアルとなると、もちろんページ数や内容にもよりますが数百万単位で費用がかかる事が一般的で、企業としても小さい投資ではありません。勿論投資をするからにはそれを上回る利益を上げなくてはならないのですが、上記のデータの通り効果改善が見込める確率が3割であれば、そもそも企業はホームページにお金をかけるべきなのか?という疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。

どの様なリニューアルが効果改善に繋がりやすいのか、という解説はWaculさんの記事に纏められているとして、ここでは実際にリニューアル後に成果に繋がらなかった案件と繋がった案件で企業の取り組み方にどの様な違いがあったのか、私の実体験から纏めていきたいと思います。

ホームページの新設・リニューアル後に成果に繋がっていない案件の特徴

まずは、ホームページの新設・リニューアル後に望ましい成果が出ていない案件の特徴からです。頻度が高い、若しくは成果に対しての影響度が大きい順に纏めていきます。

クライアントの感性でホームページのデザインを修正する案件

成果が出ていない案件で、最も多いケースが『クライアントの感性でホームページのデザインを修正してしまうケース』です。

マーケティングの知見を持ったウェブ制作会社であれば、ホームページ上のゴール(CV・CVR)が最大化する様にマーケティング戦略を策定し、それをデザインに落とし込んだ上でクライアントに提案します。我々も必ず制作前に、クライアントのゴールは何か?を詳細にヒアリングし、ホームページ上でゴール達成を最大化する様なデザイン・設計を施しています。

成果が出ない案件の多くは、それらの綿密に設計されたデザインに対して、クライアントの“感性”で修正してしまうケースです。

表層的なデザインは良いとしても、『このコンテンツはこのページに移してください』とか『この部分は消しちゃってください』などページの構造自体の修正をフィードバックしてきたクライアントの中で、リニューアル後に良い成果が出ている案件はほぼありません。

前述の様に、デザインを崩す事は全体のマーケティング設計を崩すのとイコールなので、修正を施せば施すほどCV・CVRの改善から遠のいてしまいます。この『クライアントの感性でデザインを修正すること』がリニューアルの効果を低減させる最も多い要因である気がします。

もしも、ご自身の会社でホームページの作成・リニューアルをお願いしていて、出てきたデザイン案に修正したい点がある場合は、しっかりと制作会社サイドとすり合わせを行いましょう。その際は、どの様な意図を持ってこのデザインを設計したのかと、デザインを修正することでその設計思想が崩れることにならないか、この2点を確認しながら修正の検討を行うことをオススメします。

リニューアル後にコンテンツを継続的に発信していく体制が取れていない案件

次に多い、効果が出ないリニューアル案件が『リニューアル後にコンテンツを継続的に発信していく体制が取れていない』案件です。

自社ホームページに人を集めたい・認知を拡大したいと考える場合に、企業が最も注力すべきなのはホームページの見た目では無く『どの様なコンテンツを発信していくか』という点です。

成果が出ない案件の特徴として『ホームページをリニューアルしてしまえば勝手に人が集まる』と考えているケースが最も多く、次に『リニューアル後の発信を1人の担当者に任せている』ケースが多い印象です。

ホームページをリニューアルしただけで自然に人が訪れるようになることは100%ありません。この様なスタンスでホームページのリニューアルに臨むとお金だけ消費して効果の出ないホームページが放置される状態になります。

次に、リニューアル後の発信を1人の担当者に任せているケースでは、こちらもリニューアル後すぐにコンテンツの更新が止まり、放置やすくなります。というのもコンテンツを継続して発信していくことは並大抵の労力ではないからです。

我々のクライアントで、集客・認知拡大をゴールに置かれる会社には、必ずコンテンツを継続して発信していくためのチームの組成をお願いしています。継続的にコンテンツを作り発信していくことの労力を鑑み、チームを組成する、もしくはコンテンツの作成を外注化できる仕組みづくりを併せて設計することをオススメしています。

ホームページのリニューアルで成果を上げたいと思うのであれば、リニュアールを点で考えるのではなく、線で考えること、そして継続して施策を打てる組織づくりまで視野に入れる必要があります。

リニューアル後にデータに基づいたPDCAサイクルを回す体制が取れていない案件

こちらの特徴も前項と根本原因が同じだと思うのですが、リニューアル後に『データに基づいたPDCAサイクルを回す体制が取れていない』案件が多く存在します。

CVやCVRの数値を改善させたい場合、Googleアナリティクスなどの客観的なデータを使ってPDCAサイクルを回し、少しずつ改善を積み重ねる必要があります。

そもそもリニューアルさえすれば劇的な改善が見込めると思っている企業はリニューアル後の改善こそが認知を拡大させる上での重要な施策であることを認識することが必要です。その上でどのような戦略を持って認知を拡大していくのか、どのようなKGI、KPIを設定するのかなどPDCAサイクルを回す体制づくりを視野に入れる必要があります。

データ分析や戦略づくりに関しては、外部のプロに月額のコンサルフィーを払ってお願いするか、自社内のリソースを使って分析していく必要があるのですが、役割分担を明確化ししっかりと人をアサインしないと時間が経つにつれて形骸化してしまいます。

データ分析を行う担当者を決め、定期的なミーティングの予定を設定するなど、リニューアル後にPDCAを回す仕組みづくりを意識しましょう。

ホームページのリニューアルで社内の協力が取り付けられない案件

最後の要因ですが、『ホームページのリニューアルで社内の協力が取り付けられない』案件が多数存在します。

ホームページのリニューアルを主導する部署は企業によってまちまちかとは思いますが、だいたい総務部やマーケティングに関連する部署の方が多い印象です。

ホームページのリニューアルには、例えば何らかの商品を販売している会社であればその商品の特徴や、強み、差別化のポイントなど、ユーザーにとって有益な情報を拡充させることが必須になります。そうした情報を記載するためには時に社内の他部署(例えば営業部)などから情報を取ってこなくてはなりません。こうした状況下、社内からの協力が得られず情報を取ってこれない、といったフィードバックをもらうことが多いのです。

こうした状況はリニューアルを先導している部署の方が社内に対してリニューアルの意義や目的をしっかりと説明できていないパターンや、経営者からの協力・理解が得られていないパターンなど様々ですが、何れにせよ、社内の協力体制が取り付けられない案件は、その後成果が上がりにくいです。

上述した、リニューアル後の組織体制を整える話とも関係してきますが、まずは社内で『なぜホームページをリニューアルするのか?』『それによってどの様なメリットを享受できるのか?』など、リニューアルに取り組む意義・目的をしっかりと固め社内からの理解を得られる様に努めましょう。

また我々の経験上、他部署からの協力を取り付けるのに最も有用な方法は『お客様の為になる』というワードを使うことです。ホームページをリニューアルし、この様な情報を乗せることでお客様の為になる、だから協力してほしいと言うと他部署の人たちからの協力が取り付けやすくなります。

ホームページのリニューアル後に成果に繋がっている案件の特徴

会議での風景写真

それでは、次にホームページのリニューアル後にしっかりと成果が出ている案件について、その特徴を並べていこうと思います。

デザインやマーケティング施策など、制作側のやり方に合わせて体制を整える案件

やはり、リニューアル後の成否を分ける最大の要因として『デザインやマーケティング施策など、制作側のやり方に合わせて体制を整えられているか』という点が挙げられるかと思います。

成果が出ているクライアントは、こちら側がどの様な意図を持ってデザインやマーケティング施策を設計しているのか、積極的に理解しようとアプローチしてくる企業が多い印象を持っています。自分たちの得意分野でない部分に関して、プロである我々の知見や意図を貪欲に学ぼうとし、その設計思想を尊重してくれる企業が非常に多いです。

一方で、自社商品に関する情報・コンテンツなどは、誰にも負けない熱量で情報を共有してくれたり、最後までチェックを抜かりなく行ったりとメリハリが凄い点も共通しています。

こうした成果を出している企業は、普段の仕事から自分たちの強みや注力すべきポイントを常に考えPDCAを回しながら仕事に取り組んでいるのだろうと推察されます。それが故に業績は右肩上がりで伸びており、そのアクセルをさらに踏むためにホームページのリニューアルを依頼されることが多いです。

ホームページリニューアルの為に、社内の部署を横断した取り組みができる案件

また、『ホームページリニューアルの為に、社内の横断的な協力が取り付けられる』というのも成功している企業の特徴として挙げられます。

前述の通り、この様な企業はホームページをリニューアルする目的や意義を最初にしっかりと社内で揉んでいるケースがほとんどです。目的・意義がはっきりとしている為、ホームページのリニューアルを先導している部署が『何のために』『どんなことをお願いしたいのか』を明確に説明でき、他部署の方々からの協力を引き出しやすいのだと思います。

また、社内の横断的な取り組みの前に、マーケティングに関する戦略の部分で不明確な点や理解が足りない点、注力するポイントの役割分担などを綿密に擦り合わせるのも特徴として挙げられます。その道のプロではないとしても他部署にお願いする上で、お願いする事柄の背景にあるものを明確に説明しなければならない義務感から来ている行動だと推察します。

この様に成功する企業は、他者に作業をお願いする際のコスト感覚が優れているというのも特徴として挙げられると思います。

リニューアル後のコンテンツ生成の為にチームを組成する案件

リニューアル後の組織体制まで考えることも非常に重要で、成功している企業の多くは『リニューアル後のコンテンツ生成の為にチームを組成』しています。

最近の案件ですと、リニューアル後のコンテンツ作成及びSNSでの発信のために6人のチームを組成し、そのメンバーは20代〜30代前半のみで固め、社長直下の組織として『おじさん的な発想を持ち込まない』様に組織体制を整えたクライアントがいました。

コンテンツを継続的に生成するという難しいタスクをチームで乗り越えられる体制を整えるのはとても大事なことです。例示した企業の場合は更に、意思決定プロセスを簡素化する、若い世代の感性を尊重するなど、とても魅力的な組織づくりをされています。

時間の経過とともに成果上がっていくのは間違いないと思います。

リニューアル後の運用方針を客観的なデータ分析から導き出す案件

リニューアル後に『客観的なデータ分析から運用方針を調整できる様にする』というのも成功する企業の共通項です。

多くの企業がリニューアルで満足して、その効果測定すらしていない状況下、リニューアルをスタートと考えてそこからPDCAを回す体制を整える企業は高確率で成果を上げていきます。

我々のクライアントも本気で取り組んでいる企業の多くは、Googleアナリティクスを用いたコンサルティング、SNSアカウントを運用している場合はSNSのコンサルティングを依頼してくださいます。継続して客観的なデータを確認し、これからの戦略を見直す→実行に移すというサイクルを構築できています。

すぐには成果につながらない施策も多いのですが、それ故に一度成果が出始めたら他社との明確な競争力の差になります。

投資分のリターンを得る為に大切なことは

ポイント

ここまで成果の出ている案件、出ていない案件の特徴を並べてきましたが、結局ホームページの作成・リニューアルにお金をかけるべきか否かの判断基準をまとめたいと思います。

やると決めたら徹底的にやる

まず、ホームページの新設・リニューアルに関して間違いなく言えることは、中途半端は成果が出ないということです。

ホームページを開設したり、リニューアルしたりするだけで成果が上がることはあり得ません。また、リニューアルにかけるお金を少しでも減らそうと安かろう悪かろうのホームページを作ってもそこから望む様な成果につながる可能性は限りなく低いと言えるでしょう。

リニューアルにあたって、予算が確保できない、社内の協力体制が得られそうにない、社長のワンマン企業で出てきたデザインなどロジックとは別のところで修正だらけになってしまいそう、この様な状況が想定される場合は、ホームページにお金をかけるべきではないと思います。

逆に、しっかりと予算を確保できそう、リニューアル後の組織体制まで整えることができそうなど、徹底的に注力できそうな体制が整えられそうな場合は、しっかりとお金をかけて取り組むべきだと思います。

プロのやり方に従う

徹底的に取り組むと決めた場合には、自社のゴールに合わせてしっかりとしたウェブ制作会社を選定し、その制作会社のやり方を可能な限り尊重しましょう。

例えばホームページを使って認知を拡大したいなどのゴールを想定しているのであればマーケティングに強いウェブ制作会社を検索して、依頼しましょう。

制作の過程では、その制作会社の戦略・設計・意図を積極的に吸収していきましょう。また、プロにお願いするところと、自社が得意なところをしっかりと意識し、自社がとことんこだわるところにリソースを投下することを意識すべきです。

そうすればお互いの強みが噛み合って必ず成果が上がるホームページに仕上がります。

企業はホームページにお金をかけるべきか?、まとめ

今回は『企業はホームページにお金をかけるべきか?』というテーマで解説していきました。

結論としては、中途半端にお金をかけても無駄になるだけなので、やらないか、徹底的にやるかの2択です、というお話でした。

我々エンドルフィンズでは、クライアントのゴールに向けた最善のマーケティング施策から、ホームページのデザイン、その後のPDCAサイクルの設計まで一貫したサービスを提供しています。

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