皆さんこんにちは、エンドルフィンズ代表の田上です。
今回は、Web集客力を向上させる為の『キーワード選定』について解説していきたいと思います。
Webサイトやホームページを作るときにこのキーワード選定は必ずやっておきたい施策の一つです。
一方で、Web関係の仕事に携わっていない方には、そもそもキーワードって何?という方や、キーワードがどの様にWeb集客力に関係してくるのかが分からないという方も多くいらっしゃると思います。
そこで今回は、キーワードがWeb集客力とどの様に関係してくるのか、キーワードの選定方法や、Webサイトへの反映のさせ方について解説していきたいと思います。
目次
Web集客にかかわる『キーワード』とは?
Web集客におけるキーワードとは、ユーザーがGoogleなどの検索エンジンで何かを検索するときに入力する検索文字のことを指します。
ユーザーが検索画面で入力するであろうキーワードを、Webサイトのコンテンツに盛り込むことで、情報を求めているユーザーをWebサイトに呼び寄せることが可能になります。ここでいうコンテンツとは、Webサイトの内容全てです。
たとえば、英会話教室に通いたいと考えているユーザーは、Googleなどの検索画面で『英会話教室 オススメ』や『地名 英会話教室』などのキーワードで検索することが予想されます。
英会話教室を運営している事業者は、これらのキーワードをWebサイトに盛り込むことで自分のWebサイトに人を呼び込みやすくなります。
ユーザーは知りたい情報に関わる名詞や動詞、形容詞など様々なキーワードをGoogleなどの検索サイトに入力して、自分の知りたいことに最も合っていると思われるサイトを選びWebサイトにアクセスしてきます。
SEOとは?
Web集客におけるキーワードについて調べると、必ず出てくるワードが『SEO』という言葉です。
SEOとはSearch Engine Optimizationの略称で、Search EngineはGoogleなどの検索サイトのことを指し、Optimizationは最適化、つまりGoogleの検索アルゴリズムに適した施策を施すことを意味します。
Googleなどの検索サイトは、ユーザーが入力したキーワードに対して最も有益な情報を持っていると判断したWebサイトを検索結果画面の上位に表示するアルゴリズムを開発しています。
そのため、ユーザーは『検索結果の上位に表示されたサイトほど自分のニーズに応えてくれているサイトだ』と無意識的に認識しており、検索結果ページの上位に表示されるサイトほどクリック率が高くなります。
当然事業者としては、ユーザーに自社のサイトを見つけてもらうために、検索結果ページの上位に自分のWebサイトを表示させたいと考えるはずです。
この検索結果の上位に表示されるための施策のことを『SEO対策』と呼んでいます。
SEO対策では、検索キーワードの関連キーワードや、サジェストキーワードをいかに多くサイト内に盛り込み、ニーズを持っているユーザーにとって有益なコンテンツに仕上げるか、がポイントになってきます。
キーワードは言語化されたユーザーニーズ
Webサイトに人を呼び込むためには、ユーザーのニーズにあったキーワードを選定し、Googleなどの検索エンジンに上位表示される様に施策を施すことがポイントだということがわかったかと思います。
ユーザーを呼び込むのに最適なキーワードを設定するには、ユーザーがどの様な情報を、どの様なキーワードで検索しているのかを知る必要があります。
具体例として、ここでは『関連キーワード』と『サジェストキーワード』を見ていきましょう。
関連キーワードとは
『関連キーワード』とは、検索画面のキーワード入力欄に何かキーワードを入力した際に出てくる、キーワード候補のことを指します。
上の写真は、『目黒 ホワイトニング』というキーワードを入力した際の関連キーワードが表示されています。お店の名前や『おすすめ』『安い』といったキーワードが関連キーワードになります。
この関連キーワードは、Googleが収集している過去の検索データが元になっているので、多くの人が『目黒 ホワイトニング』というキーワードと共に『おすすめ』や『安い』というキーワードを検索したことがわかるのです。
サジェストキーワードとは
『サジェストキーワード』は、Googleの場合は検索結果ページの一番下に出てくる『他のキーワード』に該当するものです。
上の画像では『目黒 ホワイトニング』で検索し、『恵比寿 ホワイトニング』や『中目黒 ホワイトニング 安い』などのサジェストキーワードが出てきています。
このキーワードを見ると、ユーザーは目黒だけではなく周辺の地域にまたがってホワイトニングの情報を集めていると推察できます。
もし目黒でホワイトニングサロンを開業している事業者であれば、目黒の他に、恵比寿や中目黒といった周辺地域もキーワードとしてコンテンツに盛り込み、その中でも自社のホワイトニングサロンがおすすめである点を強調する様にすれば、多くのユーザーに見てもらえる可能性が高まるでしょう。
キーワード選定の方法
まずは、検索サイトで『関連キーワード』と『サジェストキーワード』を駆使し、自社のサービスや商品に関連するキーワードの全体感を掴みましょう。
例えば、Webサイト制作企業であれば、『Webサイト制作』などのキーワードを入力し、関連キーワードやサジェストキーワードをチェックしてみて、ユーザーがどの様な点に関心を持っているのかなどをざっくりと把握します。
その上で、詳細なキーワードの洗い出しと選定を行うと、ユーザーのニーズと大きく外れることなくキーワードを設定できます。
それでは詳細なキーワードの選定手順を一つ一つ確認していきましょう。
ステップ1:キーワードプランナーでキーワードを把握する
キーワードプランナーとは、Googleが公式に提供している無料ツールで、これを使えば検索エンジンで『どのキーワード』が『何回検索されているか』がわかるツールになります。
Google広告の利用者であれば無料で使えるツールなので、近場でGoogle広告を運用している人がいなければ広告運用会社や、マーケティング企業に問い合わせてみるのもいいでしょう。
キーワードプランナーを使用し、『関連キーワード』や『サジェストキーワード』を駆使してあたりをつけたキーワードを入力していきます。
確認したいポイントは以下の2点です。
将来的なSEOからのアクセス数
1つ目は、このキーワードで検索上位になったら、毎月そのキーワードを盛り込んだコンテンツからどれぐらいのアクセスをSEOで集められるようになるか、ということです。
もちろん検索数の多いキーワード程、アクセス数は多くなります。
逆に検索数の少ないキーワードは、いくらそのキーワードを盛り込んだコンテンツを作っても、アクセス数が稼げない状態になりかねません。
キーワードプランナーを使って、イメージしているキーワードの将来的なアクセス数を確認しましょう。
ユーザーニーズ
もう一つは、そのキーワードに関して情報を求めている人が、どれぐらいいるかという『情報ニーズの強さ』を確認しましょう。
例えば、『スーツ 選び方』というキーワードの月間検索数が2,900あるとすれば、スーツの選び方で悩んでいる人が約2,900人いるということになります。
このようにキーワードを調べることによってユーザーが何に困っていて、そのニーズがどの程度の強さなのかが分かります。
ステップ2:関連するキーワードを全て抽出する
ステップの2は、ステップ1で目星をつけたキーワードに関連のあるキーワードを全て抽出しましょう。
キーワードプランナーには調べたキーワードをエクセルなどで一括ダウンロードできる機能があります。全てのキーワードをダウンロードしましょう。
規模にもよりますがいつもクライアントには、1,000〜5,000程度のキーワードを一気に抽出することをオススメしています。
ステップ3:抽出したキーワードを4つに分類する
次に抽出したキーワードを以下の4つに分類します。
ニーズ顕在化キーワード
すぐにでも商品やサービスを求めているであろう、ニーズが顕在化している人が検索するレベルのキーワードです。
例えば、『ベルリッツ 入会方法』などサービスや商品名の固有名詞で検索する人は、 その特定のサービスや商品を求めている人なので、ニーズがすでに顕在化していると判断できます。
この様なユーザーは、その後購入に結びつく行動をとる可能性が高いユーザーだと判断できます。
検討中キーワード
『検討中キーワード』には、商品やサービスの必要性は確実に持っているがどの商品が良いか決めかねている人が検索するキーワードを分類します。
例えば、『英会話教室 比較』や『英会話教室 ランキング』などの キーワードが該当します。
この様なキーワードで検索しているユーザーはその後、ニーズ顕在化層に移っていきます。
保留キーワード
ある特定のジャンルのサービスや商品が欲しいとは思っているが、まだ購買に至るだけの緊急性を持っていない人が検索するであろうキーワードを分類します。
例えば、『英会話 始め方』や『英会話教室 体験談』などの キーワードが該当します。
こちらのキーワードで検索しているユーザーは、その後検討中キーワードに移っていきます。
ニーズ潜在層キーワード
将来的に購買する可能性のある潜在的見込客が検索するキーワードを分類します。
例えば、『英会話 勉強法』や『英語 リスニング』などのキーワードが該当します。
購買行動には遠いものの、最もパイの大きい分類になります。
キーワードのWebサイトへの埋め込み方
キーワードを4つに分類したらいよいよWebサイトに具体的に落とし込んでいきます。
その方法を説明していきます。
Webサイトのディレクトリ構造で整理する
Webサイトのディレクトリ構造とは以下の様な構造を指します。
トップページ
∟大カテゴリ①
∟中カテゴリ①
∟小カテゴリ①
∟小カテゴリ②
∟中カテゴリ②
∟小カテゴリ③
∟大カテゴリ②
∟中カテゴリ③
トップページを頂点として、その下層にカテゴリごとにツリー構造になっているのがWebサイトの一般的な構造です。
自社サイトのディレクトリ構造が整理できたら、先ほど分けた4つの分類のキーワードをニーズの顕在化しているものから順にトップページから当てはめていきます。
具体的には以下の様な形です。
トップページ ← ニーズ顕在化キーワード
∟大カテゴリ① ← 検討中キーワード
∟中カテゴリ① ← 保留キーワード
∟小カテゴリ① ← ニーズ潜在層キーワード
∟小カテゴリ② ← ニーズ潜在層キーワード
∟中カテゴリ② ← 保留キーワード
∟小カテゴリ③ ← ニーズ潜在層キーワード
∟大カテゴリ② ← 検討中キーワード
∟中カテゴリ③ ← 保留キーワード
Web集客力が高まるロジック
上記のディレクトリ構造の小カテゴリに該当する部分がいわゆるブログ記事などの量産するページのイメージです。
この小カテゴリの部分にキーワードを多く含む良質なコンテンツが蓄積すればするほど、その上の階層、つまり中カテゴリのページのSEOが強くなります。
そしてSEOが強まった中カテゴリが多くぶら下がっている大カテゴリページのSEOが強くなります。
最終的にトップページのSEOが強くなる、といったロジックでWeb集客力が高まっていきます。
ニーズ顕在化キーワードは、すぐにでも購買活動を行うユーザーと推測される為、当然競合他社もそのキーワードを狙ってSEO対策をしているはずです。よってそのキーワードの検索結果画面で上位表示されることは一夕一朝では達成できません。
しかしながら上記の様にトップページなど、より上位の層にニーズ顕在化キーワードを置くことによって、小カテゴリから地道にSEOパワーを強めていけば、中・長期的に競合の多いニーズ顕在化キーワードでも検索結果ページで表示上位が狙えるというわけです。
Web集客力向上のための『キーワード選定』とは、まとめ
今回は、Web集客力向上のためのキーワード選定方法について解説しました。
そもそもキーワードとは何か、キーワードの選定方法、キーワードがどの様にWeb集客力に繋がっているのか、その関係性が理解できたかと思います。
実際にWebサイトを制作するもしくはリニューアルする際にここまで確りと設計するには、やはりある程度の経験とノウハウが必要です。