皆さん初めまして、Endorphinsのマーケティングロールのイトマンです!
まだまだ学ぶべきことも多い身ですが、始めたばかりのことを共感できる今だからこそ「学習初期に知ってよかったこと」をまとめ、同じような立場の人に少しでも役に立ればと思い【新米マーケターと一緒に学ぼう】をスタートすることにしました。
エンドルフィンズの代表もマーケティングの記事を書いていますが、そちらはある程度の知識が前提となっているため、始めたばかりの方はまずこちらのシリーズで基本知識を身につけていきましょう!
第1回では「Webマーケティング」とは何をすることなのかを知ることから始めて、専門用語の確認も行っていきます。
目次
Webマーケティングの特性
WebマーケティングとはHPやSNSといったWebを中心に行うマーケティングのことをいい、デジタルマーケティングの一部です。
何を当たり前のことをと感じる人もいるかと思いますが、Web以外のマーケティングで培ったノウハウをそのまま活用してもうまく行かない場面がよくあります。
Webのできることと苦手としていることを明確にせずに、間違ったイメージを持っていては成果がほとんどでません。
ですので、Webの特性として「費用削減がしやすい」「長期的な戦略に向いている」「データの取得が容易である」の3点の強みは必ず把握しておきましょう。
逆に気をつけておくべき点として「短期戦略にあまり向いていない」「漠然とした施策・運用では成果が出ない」「Webだけで全てを解決はできない」の3点の弱みも押さえておきましょう。
Webである必要性を把握することが、Webマーケティングをスタートさせる第一歩となります。
Webの強み
Webの特性であげた3点をそれぞれ確認していきましょう。
①費用削減がしやすい
Webの一番の特性は何より、マスメディア(TVCM)や人による営業(人件費)と比ベ費用をかなり抑えることができることです。
TVCMや人件費も継続している間は成果を出すことが可能ですが、費用を削るとその分だけ成果が減ってしまいます。
しかし、Webでは成果が出るまで費用をかければ様々な情報・価値が蓄積され、後は費用を削ってもそれまでと同等の成果を見込むことができます。
初期費用など高く思われがちなWebですが、正しい方針で運用をすることができれば実は一番コストパフォーマンスが高い方法になります。
ただし、中途半端に資金を投入しても効果が低くなってしまうため注意が必要です。
②長期的な戦略に向いている
先ほど費用を削っても成果を出せると書きましたが、その理由は「Webページの信頼性向上」と「個人へのアプローチ方法の獲得」によるものです。
信頼できる専門的な情報を発信し続けることで検索エンジン(Googleなど)からの信頼性が向上し、検索時に上位表示されやすくなるため新規の顧客を獲得しやすくなります。
また、Web閲覧者が欲しいと思う情報を発信することで、こちらからアプローチをするための個人情報(メールアドレスやSNS情報)を取得することができます。
これらは一度取得すれば半永久的に活用できるリソースとなるため、長期的にアプローチが可能となります。
③データの取得が容易である
データの取得自体は様々な方法で可能ですが、Webで行う利点はリアルタイムに多くのデータを何回でも低コストで取得できることです。
短期間で効果検証をすることもできるため、些細な企画でもどんどん改善を行うことができます。
Webの弱み
①短期戦略にあまり向いていない
Webの信頼性向上や顧客情報の取得にはそれなりに時間がかかってしまうため、短期戦略にはあまり向いていません。
短期的な成果を出すためにはWeb広告を利用する方法がありますが、一定の費用がかかる上に掲載をやめた時点で成果が大きく下がる結果となり、Webの強みを損なってしまいます。
Webサイト立ち上げ直後でどうしてもWeb広告を活用する必要がある場合には、短期間の掲載で費用を最低限に抑え、個人情報を一人でも多く獲得できるような仕組みをしっかりと練った上で行うようにしましょう。
②漠然とした施策・運用では成果が出ない
これ自体はWebマーケティングに限ったことではないのですが、Webでは大量のデータを何度も取得することになるため特に注意が必要です。
簡単に取得できるようになったためにとりあえず何でも取得してしまい、確認すべき項目がわからなくなった結果、ただデータを集めただけの状態によくなってしまいます。
施策・運用を行う前に必ず、何を知るためにそのデータを取得するのか明確にした項目だけを選ぶようにしましょう。
③Webだけで全てを解決はできない
これまで書いてきた強み・弱みを確認してもらえればWebが万能な存在ではないことはわかってもらえたと思いますが、それでも新しい技術・手法が出てくると何でも叶えてくれるのではないかと考えてしまいます。
確かに技術の発展により年々できることは増えてはいますが、それはあくまでWebの強みをさらに強くしているものがほとんどです。
先入観やイメージで施策を考える前に、ぜひ一度プロのWebコンサルタントなどに相談することをお勧めします。
Webマーケティングの施策について
ここまででWebの強み・弱みを知ることができましたので、次はこれらをWebマーケティングに生かしていくための施策方針についてです。
Webマーケティングの主な施策方針は「関心を持ってもらい認知・集客を行う(認知)」「購入意欲がある人と接触し、購入・利用をしてもらう(購入)」「興味・楽しみを持ち続けてもらいリピーターになってもらう(リピート)」の3点です。
具体的な施策を通して、その施策がそれぞれのどの方針にあっているのか確認していきましょう。
SNS
Social Networking Serviceの略で、Twitter・LINE・Instagram・Facebook・YouTubeをマーケティングに利用している企業・個人が多くいます。
それもそのはずで、SNSが一番「経費削減」「長期戦略」「データ取得」の利点をイメージしやすい施策だからです。
無料でアカウントの作成を行うことができ、短期間での認知は厳しいが一度認知が始まるとどんどん伸び始め、データ取得・分析の方法もすでに数多く確立されています。
SNSは「認知」のために利用することが多いですが、「リピート」のために活用することも可能です。
全てのSNSを活用するのは厳しいため、自社商品にあったポテンシャルを持つSNSを選択して利用をしましょう。
Webサイト
Webマーケティングを実施する際に一番重要なものであり、一番勘違いが多いのもWebサイトです。
重要なことは、自社が設定するそのページで達成すべき課題を一人でも多くの閲覧者に達成してもらうことであり、かっこいい・スタイリッシュなWebサイトであることはあくまでオマケにすぎません。
認知を上げるためのブランディング準備はWebサイトで行うのではなく、商品開発などコンテンツ部分で行う必要があります。
あくまでWebサイトは「購入」につながるように設計することが基本であり、ECサイトでの商品購入や会社資料をダウンロードしてもらうことが施策の中心となります。
Webサイトを作成する際には、作成会社に依頼の前にWebサイトで何を達成したいのかの課題を明確にしてから相談することをお勧めしています。
なお、作成したWebサイトを一人でも多くみてもらうために行う施策に「SEO対策」がありますが、これについては【第2回新米マーケターと一緒に学ぼう】で詳しくまとめます。
メールマーケティング
Webサイトで集めた個人情報(メールアドレス)で、「購入」もしくは「リピート」のために活用する施策です。
商品によっては多少異なりますが、基本的にリピーターを増やすことがWebマーケティングでの最終目標となります。
サブスクリプションなど仕組みでリピーターを増やすのが一番ですが、それができない商品も多くあり、その場合には定期的に接触できるコンテンツが必須です。
SNSからの流入であればそのままSNSで接触を続けて問題ありませんが、Webサイトからの場合にはメールマーケティングが重要となります。
Webサイト作成時には同時に、定期接触するためのコンテンツも考慮しておく必要があります。
(おまけ)Webマーケティングでよく使う用語
ここまででWebマーケティングにおける施策を方針と一緒に確認してきましたがいかがだったでしょうか。
学習初期は専門用語が多く出てくると用語の意味確認に時間が取られていましハードルが上がってしまうため、本記事ではできるだけ専門用語を使わないようにしてきました。
ですが、仕事をしていると必ず専門用語がたくさん飛び交ってしまうのもマーケターの宿命です。
そこで、学習初期にこれだけ知っておけばWebマーケティングの全体像を知ることができるものをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください!
次回以降の記事では、説明した専門用語は使っていきたいと思いますのでご注意くださいね。
効果測定の際によく使う用語
・KGI
Key Goal Indicatorの略で日本語では「重要目標達成指標」と言われますが、達成したい目標(最終目標)と理解すれば問題ありません。
最終目標のため、日常的な業務内ではより細分化されたKPIやCVを意識することが多くなります。
具体例)売上10%UP
・KPI
Key Performance Indicatorの略で日本語では「重要業績評価指標」と言われ、KGI達成のキーとなる指標です。
最終目標達成のために必要な過程を考え、それぞれでどのぐらいの数値を達成する必要があるのか明確にしたものがKPIとなります。
それぞれの過程で明確にするため、方針・改善の検討がしやすくなります。
具体例)ホームページへの訪問者数(5%UP)、顧客の単価(3%UP)、CVR(2%UP)
⇨売上10%UP達成
・CV
コンバージョンと読み、ホームページやWebサイトで「想定する成果が達成されること」を指します。
例えば、ECサイトであれば商品の購入、採用サイトであれば採用応募、企業サイトであれば会社資料のダウンロードをCVとすることが多くあります。
Webサイト作成ではCVを決定しないことには有用なサイト設計になりませんので、必ず設定するように心がけましょう。
・CVR
コンバージョンレートと読み、Webサイト訪問者に対するコンバージョン達成率を指します。
計算式は「CVR=CV÷訪問数×100」で表されますが、CVR単独で評価を行うことは有効的な使い方ではありません。
CV数を多く獲得できていたとしても、CVRが低い場合にはWebサイト自体に改善の余地があることがわかりますし、 また、CV数が少ない場合でもCVRが高い場合には、Webサイトの認知・集客に改善の余地があることがわかります。
CVR単体で判断するのではなく、他の要素と組み合わせて判断することが必要です。
アクセス解析の際によく使う用語
・PV
Page Viewの略でWebページが表示された回数のことを指します。
1人の閲覧者が10ページを見る場合と5人の閲覧者が2ページを見る場合ではどちらもPV数が10となります。
そのため、PV数は「Webサイトがどのくらい利用されているか」を測ることはできますが、訪問数や実利用者数などはわかりませんので注意が必要です。
・セッション
ユーザーがサイトを訪問した回数のことを指します。
1人のユーザーが1度の訪問で5ページを見た場合には、PV数5、セッション数1となります。
セッション数は、同じユーザーが一度Webサイトを離れて、再度訪問した場合にはカウントが増える指標です。
1人のユーザーが1度目の訪問で3ページ、2度目の訪問で2ページ見た場合には、PV数5、セッション数2となります。
・UU
ユニークユーザーの略で、実利用者数(重複を排除したユーザー数)を指します。
重複を排除しているため、1人のユーザーが何度訪問をしてもカウントは増えません。
ただし、Cookieにて管理している解析ツールがほとんどのため、同一人物が別端末で訪問をした場合には重複してカウントとなります。
1人のユーザーが同一端末にて1度目の訪問で3ページ、2度目の訪問で2ページ見た場合には、PV数5、セッション数2、UU数1となります。
どのくらいの人が見てくれているかわかるため、認知・人気度合いを知る指標として利用することができます。
・直帰率
訪問ユーザーが最初の1ページだけを見てサイトから離脱してしまう割合を指します。
直帰率が高いページがある場合には、そのページにてユーザーが欲しいと思っている情報が掲載されていない、もしくは探しにくい状態となっている可能性が高くなっています。
そのページを改善することや最初に見てもらうべきページを変更することで全体のPV数が向上し、強いてはCV達成に繋がります。
・離脱率
訪問ユーザーがそのページから他のページに移動をせずにWebサイトから離れてしまった割合を指します。
CVを達成すべきページで離脱率が高いのであれば、CV達成のためのハードルが高かったり、提供情報の価値が低くなっている可能性が高くなっています。
また、CVを達成すべきページへの誘導ページで離脱率が高いのであれば、情報が見つけにくWebサイト構成となっているので注意が必要です。
その他で仕事の際によく使う用語
・SEO
Search Engine Optimizationの略で、ユーザーが検索を行った際に上位に自社サイトを表示させるための施策のことを指します。
上位表示された場合にWebサイトを見てもらえる可能性が高まるため、評価を上げるためにSEOは必須となっています。
Googleなどの検索サイトでは、検索エンジンロボットがWebサイトの各ページを巡回し、そのサイトの評価をまとめていますので、Web制作の時点からSEOを意識したサイト設計をする必要があります。
SEO対策について詳細は【第2回新米マーケターと一緒に学ぼう】で解説を行いますのでそちらでご確認ください。
・CMS
Contents Management Systemの略で、Webサイトに必要なデータを一元管理するシステムを指します。
Webページが自動的に生成されるシステムが組み込まれているので、一元管理しているデータを編集することで専門知識のない人でもWebページの更新・追加が可能となります。
この機能を導入しておくことで、これまで専門の業者に依頼しないとできなかったWebサイト更新が社内でできるようになり、Webページのコンテンツ拡充が行いやすくなってWebページの信頼性向上に繋がります。
・レスポンシブ
PC・タブレット・スマートフォンといった異なる画面サイズでも、Webサイトを見やすく最適な表示形式にすることを指します。
最近ではスマートフォンの普及に伴い、Webサイトの閲覧端末がPCからスマートフォンに大きく変わっており、レスポンシブ対応は必須事項となっています。
Webマーケティングについて、まとめ
今回はWebマーケティングに関する前提知識習得のために、Webの特性からWebマーケティングにどのような施策があるのかまとめました。
WebマーケティングはWebの特性を最大限に生かすことが必須であり、そうすることでどのマーケティングよりもコストパフォーマンスを上げることが可能です。