皆さんこんにちは、エンドルフィンズ代表の田上です。
今回は、『コンテンツマーケティング』のBtoBビジネスとの相性の良さ、について解説していきたいと思います。
コンテンツマーケティングとは、相手にとって価値のある情報や、面白いコンテンツを提供することで、潜在的な顧客に訴えかけ、段階的に顧客として定着させるマーケティング手法のことを指します。
今回は、このコンテンツマーケティングをBtoBビジネスに当てはめるとどのようなメリットが見込めるのか、について具体的なデータも交えて解説していこうと思います。
目次
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、有益で価値のあるコンテンツを制作・配信することによって、まだニーズが顕在化していない潜在的な顧客にリーチし、最終的には利益に結び付く行動を促すためのマーケティング手法のことを指します。
ここでのコンテンツは、ブログの様な『記事』だったり、有益な情報を発信する『動画』だったりを指しています。
通常のマーケティングですと、ある程度ニーズが顕在化している顧客へのアプローチを中心に考えるかと思いますが、コンテンツマーケティングでは、将来的に顧客になりうる人に対してコンテンツを通して自然にアプローチして興味を持ってもらうことに主眼を置いています。
近年では、自社のサイトを『積極的に自社の持つノウハウ情報を発信していくサイト』として定義し直し、メディア化する『オウンドメディア』というコンテンツマーケティングの手法に取り組む企業も多くなってきました。
あくまでも、自社サービスPRではなく、情報発信のためのコンテンツを発信し、ユーザーを『ファン』にすることを目的としたマーケティング手法となります。
コンテンツマーケティングについての詳しい説明は以下の記事に記載しています。興味のある方はぜひご覧ください。
BtoBビジネスとの相性の良さ
私が普段お付き合いしているクライアントの特徴として、BtoC企業の方がWebやSNSなどを積極的に活用している、または活用しようという意識が強い傾向にあります。
一方で、コンテンツマーケティングの特性を考えると、BtoB企業こそWeb施策やコンテンツマーケティングに取り組むべきなのです。
コンテンツマーケティングに取り組むべき理由
BtoB企業は、新規の引き合い獲得などのマーケティングに対する営業マンへの依存度が高いのが特徴です。
何故なら、BtoCに比べて製品が複雑かつ高額なので、人による細かな商品説明やサポートが必要なはずだ、と企業側が考えているためです。
一方で、購入側の企業ではどの様に考えているかというと、『仕事上の製品・サービスの情報源としてWeb上の情報を非常に重要な位置付け』として見ています。
ここに販売側と購入側のミスマッチが発生しています。
販売側が良かれと思い営業マンへのリソースを割くことは、購入側の『Webから製品やサービスの情報を取得したい』というニーズを満たすことにはなっていません。
2017年と少し古いデータですが、こちらのミスマッチを裏付けるデータがあるので以下の項で紹介したいと思います。
トライベック・ブランド研究所から出ている『BtoBサイト調査結果分析2017』の調査結果です。
『仕事上の製品・サービスの情報源』についてのデータ
BtoBビジネスの購入側のユーザーに対して、『製品・サービスについての情報を普段どのようなところから得ているか?』というアンケート調査への回答結果が以下のグラフです。
最も回答者の割合が高かったのが『企業のWebサイト』(64.8%)という結果になっています。企業のWebサイトが製品・サービスの情報源として重要な位置を占めていることがわかります。
2位は、『営業員・技術員の説明』(47.7%)、次いで『カタログ・パンフレット』(46.8%)の順位でした。
また、4位以下の情報を勘案してもWeb系の情報が紙媒体やリアルな場よりも製品・サービスの情報源として活用されていることがわかる結果となっています。
これらの結果から、BtoB企業として注視すべきポイントが見えてきます。
- 新規案件獲得などは、まずWebサイトでの情報発信を強化すること
- とはいえ営業員からの説明も重視されているので、Webからの集客後営業に繋げる仕組みを強化すること
- カタログ・パンフレットをWebサイトから簡単にダウンロードできる様にすること
これらのポイントを網羅しつつ企業として取り組める施策として、オウンドメディアなどを立ち上げ有益な情報を発信する『コンテンツマーケティング』が相性が良いというのも納得いただけるかと思います。
『企業のWebサイトで利用する情報』についてのデータ
次に、企業のWebサイトに訪れたユーザーがどの様な情報を求めているのか?のデータになります。
以下のグラフは、『企業のWebサイトにアクセスしたユーザーが、サイトでどういった情報を利用したことがあるか』について質問した回答結果です。
最も回答者の割合が高かったのは『製品・サービスの情報』(62.2%)でした。
2位が『製品・サービスの検索』(26.2%)であることからも、BtoBの顧客側のユーザーは企業のWebサイトに製品・サービスの情報を求めていることがわかります。
企業のWebサイトが目指すべき方向性としては、『ユーザーが求める製品・サービスに簡単にたどり着くことができ、満足する情報および情報量を掲載する』というシンプルなものかもしれません。
この様に、自社の持つ製品情報、サービス情報、ノウハウに関する情報を積極的に発信することは、購買を目的とする顧客企業の担当者だけではなく、まだ情報収集段階にいる担当者を囲い込み、『将来の見込み顧客』に育て上げることが可能になることを示唆しています。
BtoB商材は単価が高いからこそ、こうした将来の見込み顧客を増やすことが経営に与えるインパクトは計り知れません。
BtoB企業こそ先見の明を持ってコンテンツマーケティングの施策に取り組むべきだと思います。
BtoBビジネスこそ『コンテンツマーケティング』をするべき理由、まとめ
今回は、BtoBビジネスとコンテンツマーケティングがなぜ相性が良いのか、に関し関連するデータを用いて解説しました。
BtoBビジネスの顧客は、『仕事上の製品・サービスの情報源としてWeb上の情報を非常に重要な位置付け』としてWebサイトに訪問しています。
しっかりとユーザーの要求に答える情報を掲載するだけで、見違える様な成果をあげることができるでしょう。
BtoBビジネスを行なっている企業の方は是非、参考にしてみてください。