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タクティカルミーティングの流れとFacilitatorの役割

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皆さんこんにちは。エンドルフィンズCreative loverのイトマンです!

今回は「タクティカルミーティング」について、ファシリテーターとして気にしている点も踏まえてまとめていきます。

目次

タクティカルミーティングとは

ミーティングに臨む男女の写真

タクティカルミーティングとは、週1回、仕事を進める上での問題を話し合ったり、プロジェクトの最新情報を報告・取得したり、必要な時は協力を求めたりすることができるミーティングのことです。

これだけを聞くと、一般的なヒエラルキー型の組織で行われているミーティングと同じに感じますが、タクティカルミーティングでの決定的な違いは「プロセス」が定義されていることです。

<タクティカルミーティングのプロセス>
  1. チェックインラウンド
    目的:不安を振り払って会議に集中する

  2. チェックリストレビュー
    目的:繰り返し行われる業務の達成状況の共有

  3. メトリクスレビュー
    目的:報告すべき最新データ(数値)の共有

  4. プロジェクトアップデート
    目的:各プロジェクトの進捗状況の共有

  5. アジェンダ(歪み)の構築、歪みのトリアージ
    目的:各自が感じた歪みの解消

  6. クロージングラウンド
    目的:会議の振り返り、学びなどの共有

プロセスの各ラウンドにおいて進行手順が規定されているのはもちろん、一般的なヒエラルキー型のミーティングでは当たり前な行動が制限されています。
憲法に記載されている内容をまとめると、次の5つの行動に分けることができます。

<制限されている行動>
「質問」(〇〇はどうなってますか?、など)
「提案」(〇〇をしてみてはどうですか?、など)
「話し合い」(〇〇は△△だと考えているけど、どう思いますか?、など)
「合意」(〇〇をするようにしてください、など)
「リアクション」(感想を言う、など)

これまでの経験を踏まえると、タクティカルミーティングの目的は「できうる限り素早く処理を行うこと」だと考えています。

そのため、一般的なヒエラルギー型の組織でのミーティングにおいて、無駄に長引き、生産性を落としてしまう上記の5つの行動に制限がかけられていると推察できます。

もちろん、行動が制限され素早く処理が行われると「トラブルが生じるのではないか?」などの不安が生じます。

しかし、トラブルが実際に生じるのかどうかはやってみないとわからない面もありますので、それならば、さっさと処理をして行動に移し、トラブルが発生した時にはミーティングで適切に処理をし直せばいいのです。

以上を踏まえ、プロセスの各項目においてどの行動が許可されているのか、そしてファシリテーターは何に注意をしておくべきなのかもまとめていきますので、ぜひ確認してみてください。

1:チェックインラウンド

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可
不可
不可
不可
不可

このラウンドは、会議の初めに全員から懸念点や雑念を手短に発言してもらい、その不安を振り払って会議に集中することが目的です。

もちろん、不安なことが特にない場合は「特になし」でも「絶好調です」でも何でも問題ありません。

自分自身に向かい合うためのものですので、他の人はアドバイスをするなどのリアクション含め、全てが禁止されています。

<発言例>

Aさん
「明日締切の業務のことが心配だ」

Bさん
「ペットの元気がなくて気が気じゃない」

Cさん
「睡眠も十分に確保できていて絶好調です!」

ここでのファシリテーターの仕事は「雑念を払うために、この場で何を言っても問題ないという環境を維持する」ことです。

そのためにも「リアクションを許さない」ことを厳守させることがファシリテーターに求められます。

発言内容について誰かしらがリアクションし、それに対してファシリテーターが注意をしなければ参加者は懸念事項を本当に言ってもいいのか不安になってしまいます。

そうなっては会議に集中して取り組めなくなってしまいますので、ファシリテーターはしっかりとリアクションなどに対して注意しましょう。

なお、発言の内容自体についてはほとんど気にする必要がありません(誹謗中傷などは問題外です)。

2:チェックリストレビュー

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可
不可
不可
不可

チェックリストレビューでは「週・月・四半期」の単位で、繰り返し行われる業務に関しての達成状況を共有することが目的です。

該当期間で達成しているかどうかを担当者は「チェック」「未チェック」で返答し、「未チェック」の場合には簡単にその理由・原因を共有します。

なお、この場面で理由・原因の解決をしないように注意してください。

あくまでこのラウンドは定期業務の速やかな情報共有が目的ですので、問題解決については別のラウンドで行うようにしましょう。

<進行イメージ>

Aさん(ファシリテーター)
「〇〇社向けの週次レポート作成」

Bさん
「チェック」

Aさん
「新組織運営に関する月1記事作成」

Cさん
「チェック」

Aさん
「週次ウェブサイト・データベースのバックアップ」

Bさん
「未チェック。システムエラーが発生しその対応中です」

ここでファシリテーターとして注意しておくべき点は「質問」の取り扱いです。

チェックリストレビューにおいて質問がなされた時は、本当にこのラウンドで消化すべき質問なのか(提案や話し合いではないのか)をファシリテーターは十分注意するようにしましょう。

と言うのも、これまでのファシリテーターとしての経験上、チェックリストレビューにおいて質問の発生する場面がかなり限定的だったからです。

これはチェックリストレビューが定期業務の報告であるため既知のことばかりとなり、質問が生じることがほぼないためです。

これまでに質問が発生した場面は「問題があったため未チェック」と報告があった際に、その問題内容が全く説明されていない時ぐらいでした。

ただ、このような報告をする人はほぼいませんし、いたとしても次回以降は進行イメージのように具体的に報告してくれるようになるためすぐに質問が発生しなくなります。

また、発生した問題を深掘りする質問は他のラウンド(歪みのトリアージ)で行うことのため、ここでは必要がありませんので、なおさら質問の可能性が低くなります。

繰り返しになりますが、このラウンドで質問がされた時、ファシリテーターは本当にこのラウンドで消化すべき質問なのかどうか注意し、素早く処理していきましょう。

3:メトリクスレビュー

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可
不可
不可
不可

メトリクスレビューでは「週・月・四半期」の単位で、報告すべき最新データを共有することが目的です。

担当者は該当期間の「数値」について報告し、他の参加者はその数値に関して明瞭にする質問をすることが可能です。

その際にファシリテーターは、質問者が質問ではなく「提案」や「話し合い」をしていないか注意する必要があります。

<進行イメージ>

Aさん(ファシリテーター)
「Endorphinsのwebサイト週次PV数」

Bさん
「〇〇〇〇件で先週より◯%増」

Cさん
「この増加は〇〇の記事を書いた成果ですか?」(明瞭にする質問)

「おそらく、そうだと思います」

「では、PV数をさらに増やすために△△の記事も書いてみてはどうでしょうか?」(提案)

「Cさん、その発言は提案ですね。他に質問がある方はいませんか?」(Cさんを止めて質問を継続)

上記の進行イメージのように明らかな提案であればファシリテーターもすぐに気がつくことができますが、実際に運用をしていると判断しにくい場面も出てきます。

例えば似た表現で、質問の体をなしていたとしても気をつけるべき場面もあります。

①「△△の記事を書くことは検討されてますか?」
②「△△の記事を書くことは検討されていないんですか?」
③「もっとPV数を増やすために積極的に執筆をしていくべきだと思うのですが、△△の記事を書くことは検討されてますか?」
④「PV数が増えた要因は△△の記事を書いたからではないのでしょうか?」

質問の際の口調・声色・テンポなどの影響もあるため一概には言えませんが、②や③はどちらかというと暗に「検討して、実施しますよね?」という提案・合意のニュアンスを伝えたい、質問の形をした別のものになっています。
また、④も状況やその後の展開によっては「話し合い」になり得ますので注意が必要です。

これを瞬時に判断することが、ファシリテーターとしての必要な力となります。
また、この質問の仕方に関しては以降のラウンドでも同様に注意していく必要があります。

4:プロジェクトアップデート

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可
不可
不可
不可

このラウンドは各プロジェクトの進捗状況の共有が目的です。
ちなみにですが、エンドルフィンズではこれまでに以下の例の項目をプロジェクトとして設定し、進捗状況の共有を行ってきました。

<プロジェクトの一例>

  • 〇〇会社のwebサイト制作
  • 〇〇会社への提案書作成
  • 法人設立
  • 経理ソフトの導入・設定 etc

プロジェクトと聞くと長い期間のものをイメージしやすいですが、短期間で終了するものもプロジェクトに設定して進捗状況の共有を行っています。
また、プロジェクトによっては担当するロールごとに設定する場合もあります。

<例>
〇〇会社のwebサイト制作
⇨〇〇会社のデザイン制作(デザイン担当ロール)+コーディング(コーディング担当ロール)

この進捗状況の共有の際、担当者は「前回のミーティングから進展したことのみ」を報告します。
特に進展がなければ「進展無し」とだけ報告し、現状の報告をする必要はありません。

もし、何かしらのトラブルで進展が無いのであれば、ここでは「トラブルにより進展無し」とだけ報告し、問題解決のラウンドにてトラブルの解決に臨めば問題ありません。

人間誰しも進捗がうまくいっていないと自己弁護したくなるものですので、ファシリテーターは報告者の話が進捗内容なのか、それともただの現状報告なのかをしっかりと把握するようにしましょう。

5-1:アジェンダ(歪み)構築

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可
不可
不可
不可
不可

このラウンドはそれぞれが感じている歪み(発生している問題含む)を挙げて、本日のミーティングで解決すべきアジェンダを構築することが目的です。

構築後はすぐにトリアージに移りますので、ここではアジェンダに関すること以外の発言・行動は全て禁止されています。

5-2:歪みのトリアージ

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可

このラウンドは構築されたアジェンダを決められた流れに沿って解決していくことが目的です。

なお、全てのアジェンダが終了するか、会議の終了時間の数分前(クロージングラウンドができる時間を残す)になればこのラウンドは終了となります。

アジェンダが多い場合、ファシリテータは全てのアジェンダを取り扱えるよう、1つのアジェンダに使える時間をしっかりと把握した上で進行を行いましょう。

<アジェンダの処理の流れ>
  1. ファシリテーターは提案者に「何が必要なのか?」を尋ね、提案者は「歪みの説明」と「必要な要素(情報)」を提案する

  2. 提案者は適宜、他の参加者に意見を仰いで歪みの解消に努める。また、他の参加者は自分のロールの責務として解決すべき内容の場合、提案者に解決方法を提案する

  3. ②でリクエストされ承諾されたアクション・プロジェクトがあればセクレタリーが記録を残す

  4. ファシリテーターは提案者に「必要なものは得られたか?」を尋ね、歪みの解消を確認したら次の議題へと移る

処理の流れをもう少し噛み砕いて書くと

  1. 歪みの説明(提案者)
  2. 歪みの解決に取り組む(提案者・提案に関わりのあるロール)
  3. 解決方法を記録に残す(セクレタリー)
  4. 本当に解決したか最終確認をする(ファシリテーター・提案者)

と覚えていても問題ありません。

ファシリテーターとして重要な役割は「2.歪みの解決に取り組む」段階での進行です。
特に、タクティカルミーティングにまだ慣れていない参加者がいる場合には、ホラクラシーの本にも記載のある、以下のコツをうまく活用して進行を行いましょう。

<ファシリテーターのコツ>

  • 歪みに対して分析・議論は出尽くしているが、解消に向けた情報が出ていない
    (提案者に対して)「何が必要か?」・「次にしてほしいアクションは何か?」と尋ね、解決方法の議論へと誘導する
    <経験として>
    分析・議論だけを行い、解決策が出てこない状況はほとんど経験していません
    提案者に確認する場面は、提案に関わりのある提案者以外のロールが解決案を提示した時です
    歪みのトリアージは「提案者」が歪みを解消できたと思えなければ解決にはなりません
    周りの参加者が提案・話し合いに積極的に参加することは全く問題ありませんので、解決案の提示があった際には提案者にしっかりと確認を行いましょう

  • 解決方法に関して、決断の権限がないロール同士でコンセンサスや同意を求めている場合
    (コンセンサスを求めている人に対して)「その決断を下す権限はどのロールですか?」と尋ねて、適したロールが決断を下せる状況にする
    もし、適したロールがいない場合には、新たな歪みとしてガバナンスミーティングで議題にあげるよう提案する

  • AさんがBさんのロールに対して、ロールの責務にない新しい期待(業務)を希望している場合
    (Aさんに対して)「Bさんのロールに継続的にして欲しい期待(業務)なのであれば、Aさんが次回のガバナンスミーティングで議題にあげてください」と説明する
    その上で、(Bさんに対して)「次回ガバナンスミーティングまでは臨時の業務として担当してもらうことは可能ですか?」と確認する
    この時Bさんが担当したからといって、次回のガバナンスミーティングでBさんのロールの責務になることが決まるわけではありません

6:クロージングラウンド

質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
不可
不可
不可
不可
不可

このラウンドは会議の最後に全員から、会議の振り返りやミーティングで学んだことを言ってもらい、共有することが目的です。
チェックインラウンドと同様にリアクションなど全てが禁止されています。
全員が発言を終えるとタクティカルミーティングは終了となります。

制限の一覧

ラウンド 質 問 提 案 話し合い 合 意 リアクション
チェックイン
チェックリスト
メトリクス
プロジェクト
アジェンダ
トリアージ
クロージング

※表の空白部分は全て「不可」になります。

各ラウンドで個別に表にしていましたが、全体を通して制限されていることを1つの表にまとめました。

1つにまとめてみるとわかりやすいですが、ほとんどのラウンドで質問以外の行動が制限されており、いかにタクティカルミーティングが「でき得る限り素早く処理を行うこと」に集中して取り組むためのプロセスになっているかがわかります。

ファシリテーターとしての経験が浅い方はひとまず、タクティカルミーティグでは「歪みのトリアージ以外は質問しかできない」とだけ覚えておき、素早く処理を行うことを意識して取り組んでみましょう!

まとめ

ホラクラシー組織におけるタクティカルミーティングについて、各ラウンドの制限内容ならびにファシリテーターとして気をつけるべき点と一緒にまとめました。

文章で書いているとできそうに思えるファシリテーターですが、実際にやっているとなかなかにハードな役職です。

特に、歪みのトリアージで痛感しますが、ファシリテーターをしながら、必要に応じて自分がアサインしている別のロール視点で質問や提案を行う必要があるため、頭が常にフル稼働している状態になります。

この辺りは何度も経験していくことによる慣れが必要だと思いますが、初めてファシリテーターをされる方は司会進行だけに囚われないように注意するようにしておきましょう!

同じ形式でガバナンスミーティングについてもまとめていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ガバナンスミーティングの流れとFacilitatorの役割

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